新しい時代の東京へ Reborn

区議会での発言Ward Assembly

庁有車・運転手を民間委託せよ!

問題点

区幹部職員のお抱え運転手(公務員)は、一日走行20kmで平均年収720万円であり、民間タクシー運転手(一日走行160km/平均年収320万円)に比べて著しい不均衡が生じている。

改善点

運転手の新規採用を停止し、運転業務に加えて車両整備・監督業務を行わせることで、稼働時間と賃金の不均衡を是正する。今後は民間委託化を検討する。

関口発言

皆様、大変長らくお待たせしました。今から、私、関口太一が初めてとなる10分間の一般質問を致します。今回は2つの論点を掲げております。1つ目ですが、世田谷区が持っている公用車、そして、お抱えの運転手に関して質問致します。

世田谷区には、セダンや、マイクロバスなどの庁有車が本庁だけで 計48台あります。そして、運転手は常勤・非常勤を併せて18人です。私がこの問題を取り上げる契機になった出来事を紹介しましょう。 去る5月2日の初登庁の時に行われた記念植樹祭で、私を含めた区議会議員52名は全員マイクロバス3台に分かれて三宿の公園に行きました。到着後、10分程たって、熊本区長が黒塗りの車で登場しました。お、さすが区長だな!! とただ単に眺めていたのですが、ふと、目を横に向けますと同じような高級車が5,6台ならんでいるんですね。これは誰の車だろうと不可解に思い帰り際、誰が乗るのかを見ておりました。すると、そこに来られていた役所の方々が乗り込んでいくのです。私はこれを見て、2つの点で愕然としました。 まず、何故、高級車である必要があるのか? 世田谷の静閑な町並みを黒塗りの車が何台も連なって走るという異常さ。どこかの幹部ご一行様ではないのだから、区民がこれをどう思うか。別に高級車である必要もないし、普通の乗用車で十分ことが足るわけで、区民に対する配慮が少し足りないのではと考えます。改めて、我々政治家と区職員は常に区民の目線で行動する、つまりは パブリックサーバント、公僕であることを確認する必要があると思います。 そして、もう一点はコストの問題。これも大切な点であります。重要な職責を担われている区長や、幹部職員の方々が運転手付きの車で移動するのは、安全面等を考えると必要なことかもしれません。しかし、この運転業務を区が独自で行うことによる、コストを考えて下さい。コストはイコール区民の税金です。 私は、平成14年度世田谷区における、車種別の出動回数・走行距離・消費燃料などを調べ、区の自動車関連総コストを引き出しました。そして、これと全くの同条件下で、民間ハイヤー会社にアウトソーシング、いわゆる外部委託した場合のコストも調査し、これら2つを比較検討しま した。すると、民間委託の総コストは、区の人件費の半分ほどで済むことが判明しました。確認のため、再度申し上げますが区の総コストの半分ではなく、わずか人件費の半分で済むのです。区の総コストは人件費以外にも車の維持管理費や、ガソリン代も当然含まれていますから、いかに民間と比較して、高コストであるのかが一目瞭然です。 更に驚くべきデータを紹介します。民間のタクシー運転手は一日約160km、運転します。区の運転手は20km程度です。そして、給料。民間のタクシー運転手さんの平均年収は、不況のあおりもあり、約320万円です。区の運転手さんは 720万円です。民間のタクシー運転手の方は嘆いていました。俺を区で雇って欲しいと。区の一人分の給料で、最低でも2人は雇えるのです。 区長、よくお考え下さい。同じ運転手でも、区と民間では待遇でこんなに大きな差があるということを。区は、まさに特権階級です。そして、今、世の中の企業のほとんどが、お抱えの車と運転手の業務を廃止して、外部委託しております。これは、ただ単にお金が安いという問題だけではなくて、 事故のリスクヘッジなども考えているのです。 区長、いかがでしょう。私は、コストの面、安全面、そして、民間の雇用促進を勘案して、この業務自体を民間委託するべきだと考えます。そうしないと区民が納得しないでしょう。しかし、区の運転手の職を即座に奪い、完全民間委託というわけにはいかないことは、私も重々、承知しております。よって、段階的な民間委託を目指し、区として運転手の新規雇用はもう行わないこと、そして、運転しかしない区の運転手の仕事内容を見直していくこと、以上2点を、早急に検討されることを区に求めて、次の質問に入ります。

役所答弁

運転職種職員の退職不補充を継続しながら、効率的な運行管理を行います。

関口の所見

退職不補充=新規不採用を明らかにしたのは評価しますが、運転手の職種変更に関しては、明確な答弁なし。これでは納得できず、担当課長との議論、そして、10月の決算特別委員会における再度の追及により、改善が図られました!! ⇒平成15年11月より、運転業務の他各課に出向き、車の維持管理面でのアドバイスや、車体・部品等のチェック業務を始めました!!今後は業務の範囲を更に拡げるよう働きかけます。 *実は、これらのことが週間文春(平成15年11月13日号、42項) に取り上げらたのですが、このことも役所に対する圧力になったのでは・・・と考えます。やはり、マスコミの力は大きいですね。